顧客リストが無くても最短で売上げをあげる手段

行動心理学とマーケティング

あなたは、これまで取引や契約のあったお客さんのリストを控えていますか?
一度取引があったお客さんからは、もう一度買ってもらいやすくなるのですが、この顧客リストを全く持っていない会社や社長さんが意外に多いのです。

そもそも、顧客リストの重要性がわかっていないため、顧客リストを取ろうとしていません。

しかし、あなたがクライアントさんと契約したときに、顧客リストが無いことを知った場合はどうしましょう?今から集めて行くこともできますが、売上げがあがるまでかなり時間がかかってしまいます。

そのような顧客リストが無いときに、最短で売上げにつなげる手段をお伝えします。

リストが無ければリストを借りたらイイじゃない

あなたはJAFと言うサービスを知っていますか?クルマのバッテリーがあがったり、キーのとじ込みをしてしまったときに、助けに来てくれるサービスです。

このサービスの会員になっていると、月に1回『JAFメイト』という会報誌が送られてきます。

大半はクルマに関する話題やJAFの活動報告なのですが、巻末の数ページに通販のコーナーがあります。見ていると欲しくなるようなちょっとイイ鞄や靴、腕時計、高級車のミニカーなどが並んでいます。

もちろん、JAFがこれらの商品を作っているわけではないので、商品を扱っている会社がJAFのリストや通販の仕組みを借りて販売をしているのです。

これと同じ仕組みは、実はさまざまな分野で取り入れられています。

たとえば、新聞の折り込み広告です。折り込み広告の広告主は顧客リストを持っていなくても、新聞の持っている顧客(購読者)リストを使って、商品・サービスの販売や集客をすることができます。

私が聞いた例では、クレジットカード会社のアメリカンエキスプレス(AMEX:アメックス)も、顧客宛に腕時計やファッションに関係する案内が送られてくるそうです。

この仕組みをあなたやあなたのクライアントさんでも利用しましょう。つまり、顧客リストを持っている方と一緒に商品・サービスを販売するのです。

もちろん顧客リストを持っている方には売上げの何%か、1回あたりいくらかの報酬をお支払いする必要がありますが、それでも今までつながりのなかった人達に商品・サービスを提案できるのは魅力的です。

このように、他の会社と一緒になって売上げをあげることをJV(ジョイントベンチャー)と言います。JVはお互いの足りないところを補い合いながら協力できるので、非常に強力な販売手法です。

ただし、JVをする上でいくつか注意点があります。JVを組む前に相手に伝えるべき事を下にまとめました。

  1. 絶対にあなたの商品・サービスと競合しないことを伝える
    この話を持ちかけた場合、お客さんを取られてしまうことを警戒されやすいです。そのため、あなたとはライバル関係にならないことを伝えます。ただし、業界全体を盛り上げることにお互いが意欲的であれば、ライバル関係でもJVは可能です。
  2. 商品・サービス、キャンペーン内容をしっかりと伝える
    相手が嫌がるビジネスモデルや商品でJVを組んだ場合、後でトラブルになることもあります。たとえば『堅実にコツコツ進む事が一番』と思っている人に、『何もしなくてもクリック1つで〇〇万円』という商材の紹介をお願いしても拒否されるでしょう。相手の考え方や気持ちに配慮することが大事です。
  3. 負担にはならないことを伝える
    協力する代わりに、たくさんのすべきことが増えることを心配する方もいます。相手にお願いするのは、メールの送信や記事のアップなどで、『文章内容や商品・サービスの説明についてはこちらで全部する』ことを伝えて、大きな負担にならないことを理解してもらいます。
  4. 出費がかからないことを伝える
    『〇〇詐欺』が多い世の中なので、だまされたあげくにお金を取られることを心配されることもあります。出費はいらなくて、報酬をお支払いするから一緒に手伝ってほしいことを伝えて、安心してもらうことが必要です。

代表的な注意点をあげましたが、相手によってはまだ出てくるかも知れません。いずれにしても、相手が考えるリスクをすべて取り除いてあげることが肝心です(リスクリバーサルといいます)。

また、安心してもらうと同時に後で報酬金額でもめないように、紹介してもらう相手にも売上げがわかる形にできるとなお良いです。オフラインビジネスだと難しいかも知れませんが、ネット関係のビジネスであれば、売上げが見えるサイトを共有したり、売れたら自動返信メールを相手にも送ったりすることが可能です。

喜んで紹介してもらうポイント

あなたの商品・サービスを相手に喜んで紹介してもらえる方法が1つあります。それは、返報性の法則を使うことです。

返報性の法則は『影響力の武器』という本に詳しく載っているので、ここではたくさん説明しませんが、相手にまず与えてしまうことです。つまり、相手の商品・サービスをこちらがまず紹介しまくってしまうことです。言い方は悪いですが、相手に『借り』を作らせてしまいます

その状態で紹介をお願いされると、なかなかイヤと言いづらくなります。しかし、一番大事なのは相手の気持ちなので、相手の気持ちを無視した内容はダメですよ。

また、あなたの商品・サービスだけでなく、相手の商品・サービスも相乗効果で売れるようになるともっと楽しくなると思います。たとえば、上であげたアメックスの場合だと、商品を紹介することで紹介料ももらえるし、アメックスで決済してくれれば、手数料も同時に入ってきます。このような関係になるのがベストですね!

まとめ

今回は、顧客リストがない場合でも売上げを最短であげる方法をお伝えしました。

まとめると、このようになります。

  • お互いの足りないところを補える人とJVを組もう
  • 相手のリスクをすべてつぶす
  • 相手の商品・サービスも売れたらなお良い

とはいえ、毎回JVするのは労力も大変です。あなたのクライアントさんに顧客リストの重要性を伝えて、今からのお客さんはちゃんと連絡先をリスト化するようにしましょう。これだけで売上げが大幅に上がりますよ。

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清水 龍(しみず りょう)

清水 龍(しみず りょう)

電子書籍プロモーター。環境関連のコンサルティング会社に入った事がきっかけで、提案内容を人に伝える方法や分かりやすい文章の書き方におもしろさを感じるようになりました。文章の書き方、伝え方の技術を電子書籍に応用し、集客や売上アップにつながる出版サポートをしています。兵庫県広報情報センター 代表

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