最初と最後を決めるだけで、“伝わる動画”が生まれる時代へ
──GoogleのAI動画生成ツール「Flow」が描く、次世代の映像制作とは?
清水です。
「動画を作りたいけど、編集が大変すぎて手が出ない…」
そんな風に感じたこと、ありませんか?
実は私自身、動画制作ってハードルが高いなと思っていたひとりです。でも、最近とあるAIツールと出会って、その印象がガラッと変わりました。
それが、Googleが2025年5月に発表した生成AI動画ツール「Flow」です。
Flow
https://labs.google/fx/ja/tools/flow
Flowとは?テキストや画像から動画をつくるAIツール
Flowは、ざっくり言えば「AIがあなたの代わりに動画をつくってくれるツール」です。とはいえ、よくあるテンプレート自動生成ではありません。
Flowがユニークなのは、“最初と最後のフレーム”を指定するだけで、その間をAIが補完してくれるという点です。
まるで「動画の骨格(=構成)だけあなたが用意し、肉付け(=シーンや流れ)はAIが担当してくれる」ような感覚。
これが、思った以上に使いやすいし、想像以上に“伝わる”んです。
Flowのコア機能をざっくり紹介
Flowにはいくつかの生成モードがありますが、特に注目したいのが以下の3つ:
1. テキストから動画(Text to Video)
文章を入力すると、それに合った映像が自動生成されます。
2. フレームから動画(Frames to Video)
最初と最後の画像をアップロードし、動画のストーリーラインを構築できます。
3. イングレディエントから動画(Ingredients to Video)
キャラ・背景・小物などを組み合わせて、複雑なシーンを作れます。
実際にやってみた:「最初と最後」を指定するだけ
たとえば、こんな使い方ができます。
- 最初の画像: 夜空に大きく打ち上がる花火
- 最後の画像: 屋台の灯りが消え、静まり返った夜の風景
- テキスト指示: 「賑やかな夏祭りが、やがて静けさに包まれていく流れを表現」
- カメラ設定: ゆるやかなズームと横パンを追加
すると、Flowはこの“2枚の静止画”とテキストをもとに、ちゃんと「物語性のある動画」に仕上げてくれるんです。
「こんなふうに伝えたい」というイメージを“最初と最後の絵”で伝えるだけで、あとはAIが“つなぐ”作業を自動でやってくれる。これ、すごくないですか?
ただの効率化ツールじゃない。「伝える力」を強化する道具
この手のAIツールは「時短目的」で注目されがちですが、私がFlowを推す理由はそこじゃありません。
Flowはあなたの中にある想いやストーリーを、“映像”というかたちで引き出す力を持っているんです。
活用アイデアとしては──
- プロモーション動画: 商品やサービスの魅力を“世界観”ごと伝えたいとき
- 教育・研修: 手順の始めと終わりを指定すれば、動画マニュアルが完成
- ブランディング: 抽象的な価値観や理念を、感覚的に届けられる
映像制作のプロじゃなくても、「見せたい世界」のイメージだけあれば、それをカタチにしてくれる時代が来ているんですね。
導入時の注意点もあるけれど…
もちろん、完璧ではありません。以下の点は事前にチェックしておく必要があります。
- 料金体系:Google AI Pro/Ultraなど、有料プランが前提
- 品質のギャップ:リアル映像と比べると、まだ違和感を覚える部分も
でも、これらを踏まえても、「Flowを使って動画を自動生成する」という選択肢は、十分に現実的です。
まとめ:あなたなら、どんな“最初と最後”を動画にしますか?
動画って、「何をどう伝えるか」が肝心ですよね。
Flowは、その“伝える設計”の部分を、驚くほどシンプルにしてくれます。
だからこそ、私はこう問いかけたいのです。
あなたが伝えたいメッセージは、どんな「最初」と「最後」から始まりますか?
ぜひ一度、あなたの伝えたい世界観を、画像2枚で考えてみてください。
その間の「物語」は、AIがきっと、あなた以上にドラマチックに紡いでくれますよ。
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